◆作品過程◆
一度このようなことをやってみたいと思っていました。
まだまだえらそうにこんなことできる身分ではないのですが、
水彩画を始めたばかりの方の参考にでもなればとやってみました。
今回の作品は、長期間展示されるので少し肩に力がはいったようです。
神社のデッサンは大変です。細かい建築様式なので細部にわたって観察します。
あまり定規は使わないのですが、時間の節約とパースの狂いを最小限にしたいため使いました。
白く残したいところは、マスキングをしています。どこに使っているかは完成作品を見ればお分かりいただけます。
彩色はバックの樹林から、落葉樹、常緑樹、もみじの紅葉等、あまりうるさくならないよう
ぼかしの技法をつかってあっさりと塗ります。大体2度の重ね塗りでおさえます。
屋根の色は手前に木々があるため若干薄く塗っていきます。
これにより遠近が出ます。地面もあっさりと塗って全体のトーンを見ていきます。
あっという間に完成ですが、今回は細かいところが多く時間がかかりました。
約5〜6時間位でしょうか。
暗いところは思い切り暗くして、手前のものを
浮き上がらせる、これが水彩画のコツですし、醍醐味だと思います。
バックの枝もあまりうるさくならないよう省略が必要です。
今回は長い時を経た社殿が主役なのでその歴史を感じられるように
描きました。どんな絵でもそうでしょうが、始めにテーマをもって取り組むことが
大切だと思います。